40年前と変わっていなかった4つ目は、狸の置物です。狸の置き場所も昔のままでした。何故、こんなに狸の置物が印象に残っているのかといえば、この狸の置物で40年前にある事件が起きたからです。それは、4人の座敷席に、5人で座ることになり、一人父が狸の置物の前に椅子を置いてそこに座ることになったのですが、まだ当時幼稚園くらだった妹が、ちょっとしたいたずらで、椅子を引いてそれを知らずに座った父が後ろに倒れてしまい頭を狸の置物にゴツンとぶつけてしまった一瞬ヒヤッとすることがあったからです。40年ぶりに健在の両親を連れて訪れ、昔とおんなじように狸の置物の前に椅子を置いて、正座ができない父があのときと同じ姿勢で座って食べました。40年の月日を経て、家族だけが知る家族のエピソードです。
昔、祖父につれられて家族みんなで出掛けた京急久里浜駅そばの「とんかつ竹むら」に実家の両親と妹と私の4名で久しぶりに行って来ました。お店の前を通る時、いつも当時をなつかしんで、今度みんなできましょうと言いつつ40年が経ってしまいました。昔、店頭に立たれていた女将さんは、とても印象的な方で、今でもお顔を覚えていますが、さすがに40年ぶりに再開することはできませんでした。新しい代になってお店の面々は変わられましたが、変わらないものが4つありました。それは、まず一つ目はこの店構えです。二つ目は、旨いとんかつ料理で、三つ目は、メニューの中にピラフと板わさがあったこと。このピラフと板わさは、祖父が大好きでいくとかならず頼んでいました。最後の4つ目は、次の写真をご覧ください。